前回、情報処理技術者試験のトピックをあげましたが、今回も同様に試験ネタ。もう1ヶ月どころか2週間切ったのですが、技術士を受けます。一次じゃないです、第二次試験です。
■技術士って何?技術士とは、いわゆる国家資格です。あまり知られていませんが列記とした士業なのです。
技術士(ぎじゅつし、Professional Engineer)は、技術士法(昭和58年4月27日法律第25号)に基づく日本の国家資格である。有資格者は技術士の称号を使用して、登録した技術部門の技術業務を行える。
技術士 - Wikipedia
技術士の定義
技術士法第2条は、技術士を以下のように定義している。
「技術士」とは、第32条第1項の登録を受け、技術士の名称を用いて、科学技術に関する高等の専門的応用能力を必要とする事項についての計画、研究、設計、分析、試験、評価またはこれらに関する指導の業務を行う者をいう。
ただし「他の法律においてその業務を行うことが制限されている業務を除く」と規定されているため、建築基準法・建築士法により建築・建築設備における設計業務などは建築士の独占業務なので、行うことができない。
「技術士補」とは、技術士となるのに必要な技能を修習するため、第32条第2項の登録を受け、技術士補の名称を用いて、前項に規定する業務について技術士を補助する者を言う。
技術士 - Wikipedia
情報系の場合、どうしても情報処理技術者試験が有名ですが、あちらの資格は経済産業省が主管で行っている国家資格になります。
情報処理技術者試験は、主に
“情報処理に関する業務を行う者の技術の向上に資するため、情報処理に関して必要な知識及び技能”を認定する試験という位置づけで行われています。要するに「この人はこの程度の技術を要するスキルレベルを有している人材ですよ」ってことを認定する試験です。
では技術士はどうかというと、まず主管している省が経済産業省ではなく文部科学省になります。この技術士は“
科学技術に関する高等の専門的応用能力を必要とする事項についての計画、研究、設計、分析、試験、評価またはこれらに関する指導の業務を行う者”であることが第一条件となっていて、いわゆる情報処理技術者試験のような
<実務者のスキルレベル認定試験>ではなく、高度な技術を保有した技術コンサルタントとして活躍が期待できるか否かを評価する試験になっています。そのため筆記試験と別に情報処理技術者試験にはない面接試験が課せられます。
■あくまで名称独占資格士業って書くと、業務独占資格なの?って意味合いの質問をよくされますが違います。残念ながらただの名称独占資格です。
業務独占資格というのは、医師、建築士、弁理士、弁護士などの“その資格を持ってないと特定の業務を行うことができない”資格のことを指しています。
一般的によく言われる士業はこちらが多いです。
名称独占資格というのは、業務自体は資格がなくても行うことができるけど、資格取得者以外にその肩書きを利用してはいけないという資格です。勝手に利用したら違法行為として処罰されます。業務独占資格の大半も名称独占資格になっています。
実は理学療法士や作業療法士、中小企業診断士もこの名称独占資格なんですよね。なので、資格を取得しないで使うと罰せられますが、持っているからといって何か特別なことがあるかって言うとないでしょうね。
ちなみに情報処理技術者試験は上述の業務独占資格でも名称独占資格でもありません。上述の通り「スキルレベルを認定するために作られた資格」だったため、そのような位置づけではないのです。
■技術士の問題点個人的に感じる、技術士の抱えてる問題点は次の通りです。
・認知度が低すぎるこれが一番の問題点ではないでしょうか。何よりもこの資格の認知度の低さが気になります。
今回、受験する際に、会社による証明が必要だったので上司やら他部署やらをまたがって右往左往していたのですが、ほとんどの人がこの資格を知らないということ。情報処理業界で働いている人ですらです。「国際レベルでProffesional Engneerを認定する試験」としてはこの認知度の無さは決定的な問題です。
おそらく情報処理技術者試験の方が有名すぎるからだということと、下に書く資格者数が偏っていることにも関係している気がします。
・有資格者数が少なすぎる/偏っているこの資格、実は土木建設系の有資格者が圧倒的に多いのです。土木・建築系の分野はこの資格が海外での影響力もあるのか、また国が公共事業の落札にフィルターとして有資格者数を利用しているのかわかりませんが、比較的技術士の認定を受けている方が多いです。逆に他の部門の合格者数は惨憺たる物です。以下に平成18年度の技術士の受験者数/合格者数の表を見てください。
このような状況なのです。明らかに建設に偏りすぎです。問題ありありな気がしますよね。
そんなわけで、あと2週間、論文三昧していきますっ。
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